第4章 意識改革のヒント

前章では、「ミュージシャンの音楽活動ではビジネス目線を持ちハッピーを循環させて行きましょう」とお話ししました。

相手があって自分がいる。

この構図をしっかりイメージできれば音楽活動は自ずと広がります。結局は音楽ってコミュニケーションによって紡がれるものですからね^^

しかし、ビジネス目線(お客さん目線)って本当に難しくて、頭で理解していても心がついていかず、実践できずに行動が中途半端になりがちなんですよね。僕も自分の音楽活動の根幹まで落とし込むのに何年もかかりました。

「わたしは他人のためには音楽はできない」

そう言われる方も多いと思いますし、僕自身の比較的そのタイプです。

ですが、好きなことを好きなように続けているだけで応援してくれる方が着々と増えていくほど、音楽、アートは甘い世界では有りませんよね。

もしあなたが今その「誰のための音楽?」という問いにモヤモヤするのであれば、意識改革が必要なタイミングに来ているといえます。

この章では僕が辿った意識改革の経緯についてお話しします。

目次

どうやって意識改革したの?

ビジネス目線を持つこと=意識改革です。これは演奏する音楽ジャンルを変えるより難しいことです。普段無意識でやってしまっていることですからね。

僕にとって非常に大きな意識改革が達成できたキッカケは「明日死ぬかも」と考えるようになったことです。

これはネガティブなことではなく、”今があるのが当たり前と思うことをやめた”ということです。

不思議なもので、「明日死ぬかも」と考えると、「今できることを精一杯やろう」と思えると同時に、自分の命の使い方(使命)について深く考えるようになります。後悔したくない!という感情と、社会や他人に対して自分ができることはなんだろう?という思いが湧き上がるんですね。

僕は元々、「音楽は自分のためにやる」「まず自分に余裕が無ければ、他人にやさしくはできない」「好きなことをやって認められないのなら仕方ない」という気持ちで音楽活動をしていました。

あなたはどのような思いで音楽を続けられているのでしょうか?

漫然と生きていては、今日が明日でも変わらない人生を送ってしまいます。それが悪いと言っているのではありません。もし、変わりたい!という本気の意思があるのならば、音楽という枠を超えて、自分の生き方・在り方のレベルで意識を変えないと、理想とする未来の実現が難しいのです。

意識を変えるには、まず行動を変える

「意識を変える」とは、考え方を変えることですが、考え方はクセであり習慣です。そのように身に染み付いた思考を変えるというのは、並大抵の努力では叶いません。

大抵の人が、意識を変える際に考え方から変えようとしてしまいますが、まずは行動を変えることに挑戦してください。

行動を習慣化した先に、意識の変化が訪れます。この方法のほうが効率よく考え方を変えられると言われていますので、人間が本来持っている潜在的な力で、あなたの意識に変革をもたらしましょう。

たとえば、音楽活動の計画を頭の中で考え、「あんなことができたらいいな」「こういうことがしたい!」と夢想する方は多いと思いますが、このような夢や希望を「書き出す」という行動に変えたらどうでしょう?

書き出すと、「いつまでに、何を、どのように進めるか」といったスケジュールが必要になりますし、そのスケジュールをいつでも目に入るところに張り出せば、進捗具合も日常的にチェックできます。

このような行動から、「目的に対して逆算して動く」ことが習慣化され、考え方=意識が変化します。

上記は一例ですが、

  • お客さんに対する考え方
  • お金に対する考え方
  • 自分自身に対する考え方

など、あなたが「変化が必要だ」と考えていることに対して取れる行動を書き出してみましょう。

行動しなかった自分の10年後を想像する

行動しましょう!

と一口に言うのは簡単ですが、その行動自体も継続が難しいのですよね。人は誰しも「やらない理由」を考えさせたら天才的なのです。

自分の輝かしい未来を想像してワクワクすることも大切ですが、「行動しない」という自分の逃げの意識に対しては少しショック療法も必要かもしれません。

僕は、行動を習慣化する際に今変わらなければ10年後どうなっているかを想像していました。つまり、恐怖により自分にプレッシャーをかけたんですね。

どういうことかというと、

今、意識を変える行動を取らなければ、10年後も今と変わらない人生を送っている自分を想像し、自分に喝を入れるということです。

年だけ重ねて、今日の自分と同じように世の中に不平不満を漏らし、「チャンスさえあれば~」などとくだを巻いている自分を想像したら、それは恐怖でしか無いです、、、何がなんでも行動するぞ!というモチベーションになりました。

人って、どうしても面倒な事や時間かがかることは後回しにしてしまいます。「人間だもの、しょうがないよ」と達観された方は素晴らしいと思いますが、僕らは音楽活動を軌道に乗せて人生を変えたいんですよね。

僕も、変わらなかった未来の自分を想像し、ゾっとしながら音楽活動に励んでいます。このままではいけない。もっと価値を提供できるミュージシャンになりたい!という思いです。この思いにガソリンを注ぐには、「今のままでは10年後も同じ」というネガティブイメージが役に立つ場合もあります。

行動と理想を近づける

  • プロになりたいんです
  • もっとライブオファーが欲しいんです
  • 音楽で稼ぎたいんです

というミュージシャンは多いですが、ほとんどの方がその夢(理想)と行動が伴っていません。

でもそうなってしまう気持ち、よくわかります。

何をしたら理想に近づくかわからないんですよね。僕もそうでした。

しかし、理想って少しずつ少しずつ現実とのギャップを詰めていくもの。今日描いた夢が明日実現するなんてことはあり得ないんです。明日叶うような夢なら目標にすらしませんよね。

無謀かな?と思える目標でも、正しい行動を日々続ければ、必ず近づいていきます。

もう気付きましたか?

そうなんです、重要になってくるのは「日々」なんです。毎日の1日、1日が「理想」に近づくか、達成できるか、それとも遠のくかを決定づけています。

本当は誰もが気付いているんですよね。毎日が大切だって。だけど本気になれない。Youtube見たりマンガ読んだり、SNS開いたり・・・。その1分1秒が夢を遠ざけている。これが現実です。

冒頭で「明日死ぬかも」と思うことで僕は意識が変わったとお伝えしました。この「明日死ぬかも」=今が当たり前じゃない、という気持ちを思い出して、なりたい自分のために時間を使ってみてほしいのです。

これこそが、意識を変えるコツです。毎日の習慣にしなければ意識は変わることはありません。「無意識になるまで意識する」。これしかないと思っています。

ちなみにYoutube、マンガを悪のように書きましたが、これは考え方次第です。音楽活動に結び付けられればまったく無駄になりません。ただ時間の浪費としてそういったものに触れてしまうことを危惧しています。

たとえば、Youtubeなどで得た情報をライブのMCで利用できますし、マンガも同じで愛読書をブログやMCで公表していくことで、あなたの新たな一面を披露できます。自分の行動のあらゆることを音楽に活かしてやろう!というしたたかさを持っていたいですね。

そのように考えられるようになることを意識改革といいます。

まとめ

  • 音楽活動にビジネス目線を持つという意識改革の重要性
  • 意識を変えるにはまずは行動を変える
  • 行動しなかった10年後の自分を想像してみる

スマホの中にあなたの人生の答えはありません。

インターネットで検索しても、あなたの活動の正解はみつかりません。

あなたの人生の答えも音楽活動の正解もあなた自身の中にあります。

音楽活動を広げるコツは精神論でも根性論でもありません。意識の問題です。その意識を変えるコツは

「今」の質を上げて日々の行動を習慣化する

です。惰性で音楽やっている人に、理想の未来は降ってきません!と自戒を込めて記しておきます。意識というのは気を抜くとすぐに楽な方へ楽な方へ行こうとしますからね^^;日々、精進です!!

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