第10章 圧倒的に発信する

あなたの音楽のファンになってくれる人は、どうやってあなたの音楽にたどり着くかわかりますか?

ライブでしょうか?Youtubeなどのメディア/コンテンツでしょうか?

これだけ情報過多の時代において、あなたの音楽の支持者が現れるだけで奇跡です。その奇跡の可能性を少しでも上げる、それが「圧倒的に発信する」ことです。

発信することは非常に面倒です。しかも自分自身を発信するってちょっとナルシストみたいで気が引けちゃう方も多いかもしれません。しかし、音楽活動は面倒なことでしか成果は出ません。

目次

圧倒的に発信するとは

インターネットの発達、そしてソーシャルメディアの発展によって、ミュージシャンが発信できる内容は格段に増えました。

あなたに読んで頂いているこの電子文章も、発信方法のひとつですね。

発信の媒体はアナログ/デジタルどちらでも良いのですが、手軽&格安で大きな成果が期待できるのはデジタルでしょう。

では、そのデジタル(インターネット等)を使って、ミュージシャンが圧倒的に発信するとはどういうことでしょうか。

答えは「習慣的(定期的)な発信」です。(何を発信するべきかは次項で述べます)

ライブ動画をYoutubeにUPする、くらいの発信はすでにほとんどのアーティストが実践していることですね。誰でもやっていることは、情報の波にのまれ、届けるべきところまで届きにくくなっています。

ですので、Youtubeに上げたけど思ったほどアクセスがない。と辞めてしまう人が多いんですね。動画の編集も面倒だし、楽器の練習でもしていたほうがいいや、となってしまった経験、僕も一度や二度じゃないです。

成果が出るまで止めない

これが成功の秘訣です。

たとえば、僕はギター弾き語り初心者~中級者に向けてBlogを書いていますが、始めた初月、毎日書いたブログのアクセス総数は数人でした。当然売り上げもありません。それでも折れずに書き続けましたが、60記事ほどでネタが尽きます。

音楽のことなら何千記事でも書ける!と思っていたBlogがわずが60記事で書くことが無くなってしまったのです。

ここで、「やっぱりミュージシャンはライブやってこそだよな」とBlogをやめていたら、今の「Chord for Me」は無いわけで、そこからセミナー依頼をいただいたり、記事執筆依頼をいただく、といった成果はなかったわけです。

現在では250記事ほど投入でき、月3万PVほどあるブログに育ちました。人間、追い詰められてからが本当の勝負ですね。

最初からSNSもYoutubeもBlogも、と手広くやる必要はありません。”あなたらしさ”を発揮できる媒体を1つ決めて、愚直に実践しましょう。成果がでるまで。

くれぐれも間違えてほしくないのは「圧倒的な発信=SNSアカウントをたくさん持って四六時中なにか発信」することではない、ということです。発信の頻度だけ上げていては、得るものより失うもの(時間)の方が多いでしょう。

発信内容

最初に考え付く発信内容は、あなたの音楽活動報告ですね。ホームページを作ったりSNSを利用してライブ告知やファンへの報告ができます。

ここまでは基本「誰でも」やっています。誰でもやっているからやらない、というのは論外で、誰でもやっていることをやりつつ、その先に進むのが圧倒的発信です。

ミュージシャンが定期的に発信できる内容をあげてみます。

  • あなたの音楽知識・技術
  • あなたの音楽そのもの(ライブ配信)
  • あなた個人の考え方

ひとつずつ見ていきましょう。

あなたの音楽知識・技術

僕の場合、音楽活動の知見やギターや作曲の技術はBlogと言う形で伝えています。僕は「Blogでの情報発信を音楽活動のひとつ」と捉えていて、ライフワークの一つとなっています。

Blogという形でなくとも定期的に発信することはできます。現代は”動画コンテンツの時代”と言われています。YoutubeやTwitterなどでもあなたの音楽知識・技術を動画で発信できます。

そこからあなた自身に興味を持ってくれた方が「応援者」となってくれる可能性が高まります。その応援者に届くまでが苦しいのですが、こういった発信ツールに対し「とりあえずやってみる」という”しなやかさ” が、あなたの音楽活動の広がりを助けるでしょう。

最初から「やる意味あるだろうか?」「わたしの情報にファンなどつくのだろうか?」と意味や規模を考えるのは、それこそ意味がない行為です。

あなたの音楽そのもの(ライブ配信)

インターネットを使えば、無料でライブ配信ができる画期的な世の中です。様々なツール・サービスがあるなか、閲覧者から投げ銭をいただけるサービスもあります。

音楽は生活必需品ではありません。僕も音楽を聴かない日も多いです。ですので、ライブ配信も、あなたを応援してくれる方に届くまで定期的に配信する必要があります。

配信してもファンが増えない人は、この”定期的”という要素が欠けています。「毎週水曜日20:00~歌ってます!」としておけば、定期的に聞いてくれるファンが現れます。

ライブ配信は、対面でのライブと勝手が違いますが、お客さんとのコミュニケーションを養ううえでは非常に有用なツールです。新曲の反応を見たり、ライブの告知をしたり、話術を鍛えたり、、、と。これらが無料でできるのですから、ミュージシャンは活動のし易い環境がお膳立てされているようなものです。

僕はかつてニコ生というサービスで歌っていました。10年ほど前の話です。当時はニコ生の歌い手同士の交流も活発で、ニコ生を飛び出した生のライブイベントもよく企画されていました。

その流れで、全国各地のライブイベントに呼んでいただき、北は北海道、南は広島まで「歌いに来てよ」と声をかけていただきました。地元で細々と音楽をやっていたら絶対に無かった縁ですね。

いまだに交流があるアーティスト、ファンの方もいて、音楽が紡ぐ縁の深さに深いものを感じます。

あなた個人の考え方

個人の考え、生きざま、活動がより尊重され注目される世の中になりつつあります。これは、たくさんの人が個人を深いレベルで見定めようとしていることに他なりません。

  • あなたがどういう思想を持っているか
  • あなたがどういう活動をしているか
  • 普段のあなたはどういう人となりか

といった、「ミュージシャンでない時のあなた」に興味を示す方が増えています。

このことは、逆の立場になって見ればわかるのですが、「ミュージシャン/アーティスト」という少し手の届かない存在が、自分と同じようなことで一喜一憂したり、一般的な考えや行動・活動をしていると、安心するんですよね。要するに”人間味”を感じたいわけです。

個人的な活動を発信するために、わざわざキャラクターを演じる必要はありません。素の自分を個性として発信していくこともまた音楽活動のひとつ、と捉えることができれば、ファンはあなたを知るチャンスが増えるわけです。

ファンのため、そして自分のために発信していきましょう。

ラジオのように、音声のみで発信するサービスも定評があります。顔を出さなくて良い分、気楽に取り組めますね。ライブ配信はYoutube、スキルやノウハウはSNS、個人の思想や音楽以外の発信はブログや音声サービスなどと使い分けているアーティストも増えてきました。

あなたらしい情報発信は、どのような方法でしょうか?

まとめ

  • 定期的にあなたの個性(知識・技術・思い)を発信する
  • 成果が出るまで止めない
  • 自分らしく取り組む

圧倒的発信と何度も言ってきましたが、最初から圧倒的である必要はありません。とにかく発信を定期的に続けること。その結果が「圧倒的な量・質」となってあなたの個性になります。

音楽活動=曲作り・ライブ活動と捉えていると出てこない発想ですが、ミュージシャンの活動の一つとして情報発信をうまく取り入れていきたいですね。

ミュージシャンと情報発信は非常に相性が良いです。

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